Funny Pets

Funny Pets

『Funny Pets』（ファニーペッツ）は、2006年からテレビ神奈川やKBS京都などを中心に放送された日本の3DCGアニメシリーズです。独創的なキャラクターデザインとシュールなコメディ描写が特徴で、監督は『POPEE the ぱ フォーマー』や『ガラクタ通りのステイン』などを手がけた増田龍治が務めました。

ストーリー

物語は、宇宙から地球へ飛来したUFOが墜落するところから始まります。そのUFOに乗っていたのは、月のような顔をした宇宙人の「クレセント」と、太陽のような顔をした宇宙人の「コロナ」。不時着した彼らは、心優しい（？）、しかし少し変わった人間の女の子「ファニー」に拾われます。こうして、ファニーのペットとして、宇宙人二人の地球での奇妙な共同生活が幕を開けるのです。

登場人物

本作には、個性豊かなキャラクターたちが登場し、予測不能な騒動を巻き起こします。

ファニー（Funny）
声 - 井川遥
クレセントとコロナを拾い、ペットとして飼うことになる女性。少々わがままな性格ですが、宇宙人たちを受け入れる包容力も持ち合わせています。特にお菓子類には目がなく、奪われたと見なせば相手が動物であろうと徹底的に奪還しようとします。基本的に面倒くさがりなため、クレセントとコロナの争いには無関心ですが、危険な武器を使用するなど度が過ぎた場合は容赦なく体罰（お尻ペンペン）を加えます。この体罰の最大の被害者は、大抵クレセントです。

クレセント（Crescent）
声 - 石野敦士（元Over Drive）
月を思わせる顔を持つ宇宙人。ややひがみ屋で、コロナが良い目を見るたびに嫉妬心を募らせます。コロナから何かを横取りしようと企みますが、大抵失敗に終わります。たとえ一時的に成功しても、最終的にはファニーのお仕置きを受ける羽目になることが少なくありません。

コロナ（Corona）
声 - 古谷充子
太陽のような顔をした宇宙人。その特徴的な見た目から、エピソードによっては架空の太陽系で太陽の役を押し付けられることもありました。ファニーからは最も気に入られている存在ですが、物語終盤に登場する仔猫にはその地位を脅かされることになります。

その他のキャラクター
電動ノコギリ
関連作品『POPEE the ぱ フォーマー』にも登場する、並外れた切れ味を持つ道具（？）。文字通り万物を切断する能力を持ち、劇中で唐突に登場し事態を収拾（？）させるなど、重要な役割を果たすことがあります。
動物一家
ファニーの家の近くに巣穴を掘って暮らす、正体不明の5人家族の小動物たち。非常に器用で、クレセントが放った矢に乗り、それを移動手段として利用するなど驚異的な身体能力を見せます。特に母親と子供たちは、飛来する無数の矢を巧みに避けつつ乗りこなす芸当まで披露します。彼らは情け深い一面も持ちますが、同時に自己防衛のためには実の子を盾にしたり、ためらいなく銃火器を使用するなど、人間とは異なる独特の価値観を持っています。
仔猫
物語終盤に現れるただの仔猫ですが、その存在はクレセントとコロナの立場を大きく揺るがします。特別な能力があるわけではありませんが、ファニーの愛情を独占し、彼らの優先順位を低下させる要因となります。

放送形態

本編は1話あたり6分と短い尺ですが、多くの放送局では放送枠を15分とし、本編後にキャスト陣によるトークコーナーを設けた『Funny Pets Plus』として放送されました。ただし、テレビ神奈川やKBS京都では本編のみのバージョンも放送され、キッズステーションでは『Plus』形式での放送は行われませんでした。また、テレビ神奈川（2005年末〜2006年春）やKBS京都（2010年初頭）では、天気予報にキャラクターが登場する独自バージョンの放送枠が存在しました。2006年10月からは、テレビ神奈川、KBS京都、千葉テレビ、三重テレビにて、3ヶ月間限定で新作エピソードも放送されています。

スタッフ

監督：増田龍治
キャラクターデザイン・美術設定：増田若子
音楽：めいなCo.
音響デザイン：中野洋志
音響効果：倉橋静男
CGディレクター：伊藤敬之
CGデザイナー：小泉彰男、武藤礼子、比嘉芳明、川越妙子
VFX：山本浩平
プロデューサー：古賀俊輔
製作：「Funny Pets」製作委員会

関連作品

POPEE the ぱ フォーマー
* ガラクタ通りのステイン

これらの作品は、増田龍治監督が手掛けた3DCGアニメであり、『Funny Pets』と世界観やキャラクターデザインの共通点が見られます。

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